2011年10月アーカイブ

道具

 たとえどんなに高い万年筆だといわれても、いくら最新の機能を持ったペンだと太鼓判を押されても、そいつじゃ引けない線がひける鉛筆がある。まったく信用できるやつだがさきがチビていくので持ち歩きには適していない。こういう時用にそれ専用の筆箱というのを持ち歩いていてカッターもいれている。
自分いわく、その書き味はまるで別の手が描いているような線の差になる。

絵描きとは、道具を選ぶ職業でもある。

弘法筆を選ばずというが、21世紀には弘法クラスの知識人はザラにいる。なぜなら歴史と文明が人を育てつづけてきたので、凡人でも勉強で弘法大師の域に近づくことができる。

唯一無二のARTの世界で道具を選ばずに人と違うことができるなんてのはそれこそ神話的な話だ。100年に一人の天才が出てくれば話は別だが、われら凡人は努力するしか無い。
金と時間を浪費して、可能性のある道具をすべてためしてゆく。
自分の描きたいものが描きたいようにかける道具、状況、アイデアを整理して、着実に天才に迫るしか無いのだ。